
一村一品運動は地域活性化の手法として海外でも導入されるようになり、一村一品運動を通じた大分県と海外の自治体などとの地域間交流(ローカル外交)が盛んに行われるようになりました。
海外では、以下のような一村一品運動をモデルとした取り組みが行われています。
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一廠一品運動 (中国・上海市) |
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一街一品運動 (中国・上海市) |
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一区一景運動 (中国・上海市) |
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一村一宝運動 (中国・上海市) |
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一郷一品運動 (中国・江蘇省) |
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一鎮一品運動 (中国・江蘇省) |
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一村一品運動 (中国・陜西省) |
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一村一品運動 (中国・江西省) |
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OneBarangay,OneProductMovement (フィリピン) |
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OneRegion,OneVisiontMovemen (フィリピン) |
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SatuKampung,SatuProdukMovement (マレイシア・ケダ州) |
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BacktoVillage (インドネシア・東ジャワ州) |
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OneTambon,OneProductMovement (タイ) |
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OneVillage,OneProductMovement (カンボディア) |
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NeuangMuang,NeuangPhalittaphanMovement (ラオス) |
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NegBag,NegShildegButeegdekhuun (モンゴル・バヤンホンゴル県) |
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OneVillage,OneProductDay (アメリカ・ロサンゼルス市) |
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OneParish,OneProductMovement (アメリカ・ルイジアナ州) |
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特に、アジア各国とは、「アジアとの共生」をめざし、盛んな交流が行われています。1994年からは平松前大分県知事の提唱で、アジア各国と九州の自治体トップが一堂に会し、地域経済の活性化や人材育成、環境問題などについて話し合う「アジア九州地域交流サミット」が開催されています。2002年のカンボディア会議まで計8回開催されました。九州とアジア各地が連携を深めることにより「アジア九州経済圏」を構築し、同地域におけるフリートレードゾーンを目指すのが平松前知事の狙いでした。
また、大分県は、アジアの8か国・地域に県人会が設立されています(香港、韓国、台湾、タイ、マレイシア、シンガポール、フィリピン、インドネシア)。これらの県人会代表が毎年1度、一堂に会し、情報交換やアジアと大分県の交流を考える「アジア大分県人会サミット」も開催されています。
一村一品運動の視察や一村一品運動の講演などのための相互訪問も盛んに行われています。一村一品運動視察には、イギリスのハウ元外相、マレイシアのマハティール首相、フィリピンのラモス元大統領、中国の汪道涵元上海市長(現中国両岸関係協会会長)、田紀雲元副総理、曾慶紅国家副主席、韓国の金泳三元大統領、タイのタクシン首相、カンボディアのフンセン首相、グァテマラのアルフォンソ・ポルティージョ大統領など各国の要人をはじめ多くの中央政府や地方政府、各種団体の要職にある人々が来県しています。
一方、平松前知事らも、中国をはじめ、韓国、モンゴル、カンボディア、タイ、ラオス、マレイシア、フィリピン、インドネシア、マラウイ、ジャマイカ、ブラジルなど世界各地から招聘を受け、一村一品運動について講演などを行っています。
2000年4月には、大分県別府市に立命館アジア太平洋大学が開学しました。この大学は学生の半数が留学生です。現在大分県の留学生は2,000名を越え、2003年中には約2,500名となることが見込まれています。また、2002年6月のサッカーのワールドカップでは、大分県も会場の一つとなりました。地球規模の課題である環境問題についても、大分県はアジアの5か国において、森林の保全と緑の拡大を目指した「グリーンネットワーク宣言」を交わしています。今後、留学生やスポーツ・環境保全を通じた交流も盛んになりそうです。
大分県は、世界に開かれた地域づくりをめざし、「Think Globally, Act Locally」をスローガンに一村一品運動を通じて世界の各地と交流を重ね、活力みなぎる地域の創造をめざしています。